同じ仕事をするなら、やりがいのある仕事をしたい。これは誰しも考えることだと思います。例えば宇宙飛行士はなろうと思って簡単に就ける仕事ではありません。
高い倍率をくぐり抜ける必要があるわけですが、未知の世界や宇宙にロマンを馳せる仕事と考え、なれるものならなってみたいと目指す人もいると思います。
そんな宇宙飛行士を目指す人でも、実際の年収について知っている人は多くないのではないでしょうか。やりがいのある仕事だとしても、年収次第では考え直すケースもあるかもしれません。この記事では、宇宙飛行士の仕事、年収に触れながら、仕事とやりがいについて考えていきたいと思います。
宇宙飛行士の平均年収
高い倍率をくぐり抜け、選ばれた人だけがなれる職業「宇宙飛行士」の年収はどのぐらいだと思いますか?知識、スキルを求められる仕事でもあるわけで、年収は高いイメージを持つ人が多いかもしれません。
宇宙飛行士の平均年収は、おおよそ700万円〜900万円程度と言われています。この金額を聞いて、高いと思ったでしょうか。それとも安いと思ったでしょうか。ちなみに日本人の平均年収は400万円程度と言われる今の時代を考えると、宇宙飛行士の年収は二倍近い金額となります。
宇宙飛行士の勤務先
宇宙飛行士は、どこに勤務して、どこからお給料をもらうのでしょうか。世界各国で違いがあるわけですが、例えば日本で宇宙飛行士になる場合は、独立行政法人「JAXA」所属となります。
宇宙飛行士と聞くと「NASA」を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、NASAはアメリカの宇宙飛行士が勤務する機関です。ですので、日本人の宇宙飛行士はJXA勤務となります。メディアによく出演する野口聡一さんなども、JAXAの宇宙飛行士です。
JAXAでは年収の水準が公開されている
日本人宇宙飛行士の勤務先「JAXA」では、年収の水準が公開されていています。学歴などに応じて、どのぐらいの年収になるのかを確認することができます。
例えば勤続年数5年の宇宙飛行士の年収は以下のようになります。
短大:490万円
学士:550万円
修士:590万円
博士:640万円
上記を見るとわかるように、JAXAでは最終学歴が年収に大きく影響します。宇宙飛行士としてJAXAで働き、高い年収を得たいと思う場合は、大学を出るだけでなく、修士、博士などの最終学歴を目指すことが条件となります。
宇宙飛行士の年収(世界編)
先ほど、宇宙飛行士の平均年収は700〜900万円程度であることをお伝えしましたが、これは日本勤務の宇宙飛行士、JAXA所属の場合です。
例えばアメリカのNASAや、世界各国の宇宙飛行士の年収は日本とは変わってきます。NASAは平均1000万円程度と言われていますし、ロシアのロスコスモスは1500万円程度、中国のCNSAだと3000万円程度と言われています。
日本の宇宙飛行士の年収水準は世界各国と比較すると低く、宇宙開発に力を入れている国、ロシアや中国は宇宙飛行士の年収が高いこともわかります。NASAの年収は日本人からすると高い水準と言えますが、アメリカの平均年収程度の金額でもあるので、アメリカにおいても宇宙飛行士の年収は高い水準ではないと言えます。
なぜ宇宙飛行士の年収は高くないのか
宇宙飛行士に詳しくない人でも、実際になろうと思うと、そこには高いハードルがあることは知っていると思います。これまでに日本人の宇宙飛行士は10人しかおらず、そのことからも狭き門であることがわかります。
狭き門であることを考えると、平均年収が700~900万円の宇宙飛行士は、決して年収の高い仕事だと言えないことがわかると思います。なぜこれだけ狭き門である宇宙飛行士の年収が高くないのか、そこには大きく2つの理由があると言われています。
- やりがいを重視した仕事だから
- 独立行政法人だから
宇宙の仕事というのは知的好奇心がないとなかなか務まるものではありません。そのため、年収の高さに釣られて宇宙に興味のない人が来ても困る、ということでしょうか。
また、宇宙開発が明確な利益につながる場合は、その利益を見越して給与設定ができますが、今のところ宇宙開発によって得られる利益は不透明。もちろん宇宙開発に関連して、ミサイル技術の向上やレーダー技術、人工衛星など技術は派生していきますが、現代日本においてはそこまで大きな利益に寄与しません。そのためこの程度の給与設定になるのでしょう。
「やりがい=収入」とは限らない
ここから言えることは、「やりがい=収入」とはならないということです。
自分にとって天職と思える仕事が必ずしも儲かる仕事ではない、ということは多々あります。
例えば、保育士は人の役に立つ仕事は素晴らしいですが、業界構造的に給料は低め。
しかし社会にはなくてはならない仕事ですし、子供が好きでやりがいを感じている保育士も多くいます。では保育士は低い給料で働き続けなければいけないのでしょうか。
答えは”否”です。
やりがいを重視する人ほど資産形成に向いている
やりがい重視の方は、たとえ給料が少なくてもコツコツ資産形成をすることで給料を補完することができるからです。
個人的には、やりがい重視の方の方が、やりたいことが明確な分、資産形成に向いている、と考えています。
というのも、資産形成というのはみんなやらなくてはいけないと感じつつも、なかなか最初の一歩が踏み出せないもの。一方、やりたいことが明確な人は、目的がはっきりしているので、計画立てて動くことができるからです。
また、今の仕事は収入を重視して続けているが、将来的にはNPO活動や地元振興などなかなか収入に結びつきづらいことに挑戦したい人にとっても、資産形成は有効です。
資産形成をすることでやりがいを追求できる
人の幸福は、やりがいによって決まります。人生100年のうちどのくらい自分がやりがいを感じられる活動に従事できたか、という点は幸福度にとって非常に重要なポイントです。
そのためには、例えばサラリーマンであれば、現役時代に資産形成を行い、50歳で早期退職、自分がやりがいを感じられる活動に専念する、といったことができるようになります。
当ブログでは投資や資産形成について色々と解説していますが、究極のところその資産形成自体が目的ではなく、資産形成の先に得られる人生こそが本当の目的なんですね。
資産形成をがむしゃらに取り組む前に、一度立ち止まって自分の人生おいて大切なことは何か、考えてみるのも良いのではないでしょうか。
それでは!