本記事では、キャンベル・ハーヴェイ教授、ヤン・リュー、2人の研究者の研究をご紹介します。
彼らは統計学を用いた優秀な投資戦略を導き出すことを目的に、膨大な過去の投資データを活用し、統計解析を行いました。
結果として、彼らが導き出した投資戦略は「バリュー」「モメンタム」「耐久消費財」「長期的ボラティリティ」この4つとのことです。
投資に有効な4つの戦略
ここからは統計学的に投資に有効だと判断できる4つの戦略について、それぞれ見ていきたいと思います。
1:バリュー
バリューというのは、簡単にいうとすれば、他の銘柄よりも割安な株式を購入する戦略のことを言います。代表的なやり方としては、決算発表をもとにして、簿価から見て株価が安い会社、銘柄を探すという方法です。そうすることで、割安、いわゆる投資対効果の高さが期待できると株式を保有することができます。
2:モメンタム
モメンタムは、直近数ヶ月で平均以上に上昇した株を購入する戦略のことを言います。相場の勢いを評価するためのテクニカル指標と呼ばれています。直近で株価が上昇している株は、それ以降もその勢いに乗って上昇するのではないかという仮説のもとに購入する手法です。
3:耐久消費財
耐久消費財とは、自動車や家電製品など、耐久性の高い商品を製造する会社の株を購入する戦略です。耐久性の高い商品を製造する会社は、リスク調整後リターンが景気サイクルを上回る傾向にあることから、成果が上がりやすいと推測されます。
4:長期的ボラティリティ
長期的ボラリティは、極端な価格変動がない銘柄が、リスク調整後リターンが良い傾向があることから、成果が上がりやすい戦略と言われています。いわゆる不動産などがこれに当たります。極端な価格変動がないため、ボラリティの低さ=リスクの低さ、と考えることができます。
統計学でわかる「投資に有効的な4つの戦略」のまとめ
統計学で用いられるデータはあくまで過去の数値です。
一方、投資の世界では歴史が繰り返される傾向にあり、大不況や好景気は周期的に起きています。このことから考えるに、過去のデータでも十分な期間を持って収集されたデータであれば、未来を予想するには十分なのではないでしょうか。
ちなみにサラリーマンが一番手が出しやすい投資戦略は、この中だと「長期的ボラティリティ」でしょう。サラリーマンであれば不動産投資を銀行借入で始められるからです。
一方、「バリュー」や「モメンタム」は株を選定する知見と、まとまったキャッシュが必要です。耐久消費財は銘柄はわかりやすいですが、一般人が手軽に購入できる金額ではないことがほとんどです。
そう考えると、統計学的に導き出されたサラリーマンに最適な投資戦略は、不動産投資ということになりますね。
色々な考え方があるとは思いますが、参考になれば幸いです。
それでは!